2021年4月19日月曜日

巨匠から学ぶ~レンブラント×安部晶枝~

こんにちは。i-BOXです。

現在i-BOXでは、「第4回油彩画研究室授業作品展」を開催中です。ゴッホ・ルーベンス・レンブラント・アンドリューワイエス、4名の作家についての制作・研究過程を知ることが出来る展覧会となっています。




試行錯誤、そして今後も検証へ。


出品者の一人、安部晶枝さんの取り上げたテーマは「レンブラントの光の描写の成り立ち」
レンブラント特有の柔らかく滲みだすような"かっこいい光の描写"(安部さん談)について探るべく、「牢獄の聖ペテロ(1631年)」について研究を行いました。
実際の絵肌を拡大して見ることが出来るインターネットサービスを使用し、「こういう風に描いているのかな?」と工程にあたりをつけていた安部さん。しかし実際に模写に移ってみると、とっても難しかったよう。
「(中略)試行錯誤した結果、無駄に絵の具を乗せた上に汚いグレーズをしてしまい、元の絵のような神秘的な静かな光とは程遠いザワザワした光になった。絵の具の乗り方によって絵が発信する内容がまるで変わってしまうようだ…。」
なんだか無念さが伝わってくるレポートですね…。実際に模写をしてみたことで、レンブラント特有の表現について「繊細で複雑な技法と、モチーフと地続きで光を感じる暗部の扱い方によるもの」と仮定づけた安部さん。レポートの最後は、今後も検証を続けていきたいと意欲的な言葉で締められていました。
本展では、実際に安部さんが制作した「牢獄の聖ペテロ」の模写を展示しています。苦悩の研究過程がまとめられたパネルとあわせてご覧くださいね。
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第4回油彩画研究室授業作品展
「巨匠から学ぶ」
会期:2021年4月15日(木)~4月27日(火)
時間:10:00~12:00、13:00~16:00
会場:北海道教育大学岩見沢校i-BOX(JR岩見沢複合駅舎2階)
入場無料
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