2018年10月26日金曜日

「暮らしの音」~栗谷鮎子さん制作現場から

こんにちは。i-BOXです。
現在i-BOXでは栗谷鮎子さん高橋友芽さんによる二人展「暮らしの音」を開催中です。本展では木と陶磁を使った作品が展示されており、全ての作品に触れることが出来るようになっています。今日と明日、こちらのページでは展示や作品の制作過程についてご紹介致します。

スケジュール管理が大切!?

本日は、栗谷鮎子さんの作品「nami-nami」の制作過程のご紹介です。栗谷さんが所属するのはプロダクトデザイン研究室。研究室では主に陶磁作品の制作を行っているそうで、お伺いしたときにはちょうど素焼きが終わったおちょこを窯から取り出すところでした。
取り出したおちょこは淡い肌色をしていて、まだざらりとしています。

「これから模様を描いていきます」という栗谷さんは、水で溶いた呉須(ごす)と呼ばれる染料を筆にとり、直接おちょこに描いていきます。白地に映える青がお気に入りという栗谷さん、難しく考えず頭に浮かんだ模様を描いているといいますが、とってもかわいらしい絵柄が次々生まれていきます。
その後、泥のような液体に作品をくぐらせた「くすりがけ」という工程を経て、本焼きを行います。泥のような“くすり”が焼かれることによって、私たちがよく知るツルツルとした陶磁作品になるのだそう。

出来上がった作品「nami-nami」はi-BOXで展示中ですので、是非お手にとってご覧くださいね。
作品を焼く・冷ますを何度も繰り返す陶磁。一工程につき2~3日ほど時間を要するということで、完成から時間を逆算して制作を行わなければならず、スケジュール管理が肝となるようです。私たちが暮らしの中で扱う陶磁器も、このようにたくさんの工程を経て作られているんだなぁ…としみじみしました。栗谷さん、貴重な制作現場にお邪魔させていただきありがとうございました!

明日は高橋友芽さんに、展覧会「暮らしの音」について教えてもらいます。どうぞお楽しみに。