2018年9月22日土曜日

華詰草のこと~絞り染めについて

こんにちは。i-BOXです。
現在、i-BOXでは本校大学院・染織研究室所属の飯岡千織さんによる個展「染め詠む」を開催中です。本展では、第九一回国展で新人賞を受賞した着物作品「華詰草」をはじめとする12点を展示中です。

2種類の染め方

「華詰草」は、型染め絞り染めとよばれる二つの技法を使って作られています。
お客様からは、それぞれが一体どのような技法なのかと大変多くのご質問を頂戴いたします。
そこで今日と明日の二日間、飯岡さんのご協力を頂き、華詰草の制作工程と共に、それぞれの技法について簡単にご紹介致します。

《絞り染めについて》
絞り染めとは、糸や板を使って布に圧力をかけて染め上げる染織技法です。糸の締め方によってさまざまな模様を作ることができます。
「華詰草」の場合は、まず布地をひとつひとつ手作業で巻き上げていきます(写真2枚目)。13mの布地は、最後には30cmほどの状態になり(写真3・4枚目)、まるで生き物のよう!巻き上げた状態のまま藍で染め上げれば、淡い市松文様が浮かび上がりました(写真5枚目)。
本来であれば、「絞り染めが出来た!やった~!」…と一息つくところですが、「華詰草」では、出来上がった布地に、更に「型染め」を施していきました。これがまたため息モノの大変な作業!
「型染め」についてはまた明日ご紹介致します。お楽しみに。