2017年5月5日金曜日

タンクレーディとクロリンダの戦い(2)


こんにちは。i-BOXです。好評開催中の「舩岳紘行 マドリガーレ『タンクレーディとクロリンダの戦い』原画展」。こちらは既存の歌劇に油彩画研究室の舩岳准教授が絵をつけたもの。昨日から、i-BOXのFacebookでは、その内容をご紹介しています。さて、恋人同士の二人は、兜を被っていてお互いだと気づかないまま戦い始めてしまいました。一体どうなるのでしょうか…!?

《タンクレーディとクロリンダの戦い あらすじ②》

相手の名も知らぬまま戦っていたタンクレーディは、静寂を破り言った。
「私に名前と身分をお明かし願いたい。私が負けるにしろ、勝つにしろ、私の静止を誰が讃えるのか知りたいのだ」
しかし、クロリンダは答えない。
タンクレーディは怒りに燃えてこう叫んだ(画像1枚目)。
「無礼な異教徒め、お前が言うことも言わぬことも、私を復讐に駆り立てるのだ」
かくして、彼らの心には怒りが戻り、弱った身体で再び戦闘へとうつりゆく。戦う技術は尽き、そこにはすさまじき死闘があるのみだった(画像2枚目)。 しかし見よ、いまや運命の時が来た。クロリンダの命が終わるべき時が…。
彼が剣の先をその美しい乳房に突き刺すと、剣は深く沈みこみ、血を貪り飲む(画像3枚目)。彼女は既に死を覚悟し、足は衰弱して、倒れながら、悲しげな声で最後の言葉を言った。(画像4枚目) (つづく) 舩岳先生曰く「顔の表情は線が1ミリずれると印象が大きく変わって大変」とのこと。画像一枚目の怒りの表情は、タンクレーディの急激な怒りが歌で表現されていたため、目元だけで怒りを表現するべく工夫を凝らしたのだそう。

さて、物語はいよいよ終盤です。二人にはどんな結末が待ち構えているのでしょうか…?明日もご覧くださいね。