2017年5月6日土曜日

タンクレーディとクロリンダの戦い(3)


こんにちは。i-BOXです。
2日間お伝えしてきた「タンクレーディとクロリンダの戦い」のあらすじも本日が最後となりました。二人の悲しい恋の結末、どうぞご覧ください。

《タンクレーディとクロリンダの戦い あらすじ③》

倒れたクロリンダは、「私の罪を全て清める先例を私に授けて欲しい」と言った(画像1枚目)。弱弱しい声の中には、何か悲しく、甘美で、心に沁みる、怒りを和らげ、目に涙を浮かばせるようなある響きがあった。 タンクレーディはまだ知らぬ相手の顔の覆いを解き、脱がせたとき、手が震えるのを感じた。
彼女を見て、誰かを知って・・・
声もなく…動けなくなった…
ああ何という光景、なんという出会いなのか…(画像2枚目)彼は苦悶を押し隠し、剣で殺した者に水で生命を与えることに身を捧げた(画像3枚目)。 その間、彼が聖なる言葉を唱えると、彼女は顔を慶びに買え、微笑ませた。 死に際には、幸せそうに明るくこういっているようだった。
「天が開かれている…私は逝きます…心穏やかに…」(画像4枚目) (おわり)
今回の作品を制作するにあたり、練習に立ち会ったことでイメージを固めることが出来たという舩岳先生。最後の1枚は、死の直前でありながら、喜びも感じられる歌声を聞いて、痛々しい描写とかすかに笑っている表情を対比させる絵を描きたい、と思い制作したそうです。
会場では、この3日間でご紹介した絵も含め、全22点の絵画と、実際のオペラ公演の様子も展示しています。流れている歌や音楽と一緒に絵を鑑賞すると、曲調と画の展開に密接な関係があることが判りますよ。「舩岳紘行 マドリガーレ『タンクレーディとクロリンダの戦い』原画展」は11日(木)まで開催です。