
んにちは、i-BOXです。
只今i-BOXで展示中の佐藤歩惟さんによる個展「夜の空気」には毎日たくさんのお客様がいらっしゃいます。お客様から聞かれた質問を何点かピックアップして佐藤さん本人に答えをいただきました!まずはお客様からの質問がダントツ多い「夜明けの標本」から伺いました。
お客様の質問に佐藤さんが答えます!
――表面がつるつるで鏡面になっていますが、鉄なのでしょうか?――

そうです。これは鉄でできています。鉄の板をグラインダーという金属を切削する機械で形を整えていきます。そして、耐水ペーパーという布のやすりを使います。耐水ペーパーは400番から2000番までの荒さのものを順に使い、手で鉄を磨いていきます。最後の仕上げはバフ研磨機という機械を使い磨いていきます。
――キャプションに酸化着色と書いてありますが何か塗料を塗っているのですか?――
これはストーブの煙突が熱で虹色に変色しているのは見覚えがあると思いますが、その原理を利用しています。鉄の厚みや温度によって色の変化はありますが、今回は厚さ4・5㎜の鉄を400℃の窯に入れ、その入れている時間の長さで黄色から黒に変化していきます。窯に約3分入れておくと黄色になり、約30分で緑色変わっていきます。常に窯を開けて徐々に変化していく色を見ながら取り出していきます。
次はカウンターの上に置いてある「春の夜」についてです。
――お花はどうやって作っているのですか?――

めしべがいっぱいあるような花は、結束線を束にして根本をバーナーで溶かして一つにします。そして先を開いてその先を少し溶かすとぽんぽんが開いたような形ができるのです。茎の細い部分は工業用のなまし番線と呼ばれる針金を使い、がくや葉っぱは鉄の板を切って叩いて作っています。それぞれのパーツを溶接でくっつけるとお花の完成です。
