2020年1月7日火曜日

習いと呪い

こんにちは。i-BOXです。
2020年になって最初のi-BOX展示となります、本校美術文化専攻・美術デザインコース1年生の金野佑海さんによる展示「」がスタートしました。

「癖」がすごい

こちらは壁を覆いつくすほどに貼られたクロッキー(速写画)。美術系の大学受験を決意してから、クロッキーを描き続けてきた金野さん。今回の展示ではそのうちのごく一部、300点近くが並んでいます。なぜ展示のタイトルを「癖」にしたのか、そしてDMの裏に書かれてある「習いと言うには、あまりにも受動的。呪いと言うには、あまりにも能動的。」という言葉について、その意味を探るべく、お話を聞いてみました。
クロッキーを「習い」始めたキッカケは受験。「習う」というにはあまりに受け身な「やらなければいけなかった」という理由でした。「呪い」かと思うほど自分から抜けなくなるまでクロッキーを描き続け、いつしかその「呪い」は自分の「手癖」のようなものになっていったそうです。
ですが、無意識的に「癖」になるほど描き、それが「呪い」のようでありながらも、実際は「描く」ことにとても意識を注いでいます。「呪い」と言うには、あまりにも潜在的に意識して描いているということから「あまりに能動的」という表現に至ったそうです。
これまで、楽しい・楽しくないなどの感情はなく、ひたすら描いていたというクロッキーも、大学に入り様々な経験をする中で、楽しく描けるようになりましたと話す金野さんでした。
一面に敷き詰められたクロッキーの中には、苦悩しながら描いた頃のものや、最近描いたものとが混在しています。美術を志す一人の学生が辿ったひとつの軌跡をどうぞご覧ください。

2019年度 学生展示企画 Part.11 金野佑海「癖」

会期:2020年1月5日(日)~1月19日(日)
時間:10:00~17:00 
会場:北海道教育大学岩見沢校i-BOX(JR岩見沢複合駅舎2階)
入場無料