2018年9月30日日曜日

うつろいゆくものを、染めて

こんにちは。I-BOXです。
本学大学院2年生の飯岡千織さんによる個展「染め詠む」もいよいよ会期終了です。本展では、飯岡さんが第91回国展で新人賞を受賞した「華詰草」のほか、飯岡さんが染めた布や和紙をパネルにした作品など計12点を展示致しました。
飯岡さんはご挨拶の中で、こう述べています。
『布や和紙の表情豊かな素材の上に、自然の風景や心情を染め上げる…それはまさに和歌を詠むようだと思い、制作していました。
二度と訪れることのない“今”を見つめ、その“想い”を染めものに託す。
歌を詠むように染めたそれが、誰かの中でまた別の物語をつづっていく。そんな作品を作っていきたいと思い、日々制作に励んでいます。』
作品をご覧になったとあるお客様からは「なんて優しい心の持ち主なのでしょうか」というお言葉を頂きました。何気なく過ごす日々の中で、うつろいゆくものを捉える飯岡さんの優しい視点が、染織というかたちで表現されています。

本展は9月30日で終了の予定でしたが、会期を1日延長し、10月1日(月)まで展示を行います。