2017年10月19日木曜日

こだわりの、ショパン名曲コンサート(後)




こんにちは。i-BOXです。
昨日は、来週の27日(金)開催の「ショパン名曲コンサートPart.6」について、鍵盤第1研究室4年の井内沙織さんにお話を伺いました。鍵盤第1研究室を担当する水田香教授は、今年度いっぱいで退官されるため、毎年開催されてきた「ショパン名曲コンサート」も、今年が最後となります。
そこで本日は、井内さんに、水田先生との思い出を教えてもらいました。

どんな思い出が!?


水田先生のレッスンはいつもとても実践的でわかりやすく、音楽ができることの喜びを感じられるレッスンです。


たとえば、ショパンのピアノ曲はベッリーニやロッシーニのオペラなど、歌曲の影響を受けていると言われています。歌のような伸びやかなメロディーの中にはトリルなどの装飾や、華やかなコロラトゥーラのような技法も盛り込まれています。そのため、レッスンでは、左手を弾きながら右手では指揮をして、メロディーを歌う、なんていうことをやったりします(!)。難しいですがそうした事によって表現するのに欠かせない 「間」や「メロディーの魅せ方」などが自然と体得できます。それから弾くと音楽がまさに今、この場で紡がれていくような感覚がするのです。自分の体を巡って音楽が発信されていく感じもしますね。










他にも、演奏者としての心構えをよく教えてくださいました。たとえば、ピアノの構造や(ピアノは約10,000種類の部品からできていますので、どのように音が出るのか知ることはとても大切です!)、ショパンの時代のピアノの変遷について考えなさい、ともおっしゃいます。ショパンが生きていた時代、ピアノは少しずつ変化していきました。音域が拡大され、ペダルの性能も格段に上ったおかげで、曲の中にもその効果が生かされているのです。

私たちが現代のピアノで演奏する時も、その頃の音響を想像して、ショパンがどんな響きを求めていたのかを追求していくことがあります。その他、ステージでの振る舞い方はもちろん、表現するのに欠かせない、ひとりひとりの感性を伸ばし表現の引き出しを増やすため、多くの演奏会を聴きに行くことや絵画や他の編成の音楽を見たり聴いたりすることの大切さもいつも教えてくださいます。
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なんだかとっても厳しそうなレッスン…かと思いきや、研究室を訪れてみると、なんだかとっても和やかな雰囲気!

井内さん曰く、今回のコンサートは見所(聴き所?)は、「エチュードからソナタ、バラード、ワルツ、前奏曲…と小品から円熟期の大作まで、馴染みのある曲、ない曲もじっくり味わっていただけると思います。」とのこと。
こだわりの詰まった“ショパン”、聴きに行ってみてはいかがでしょうか。

「ショパン名曲コンサート Part.6」(※終了しました)

日 時:2017年10月27日(金)19:00開演(18:30開場)
会 場:ふきのとうホール
   (札幌市中央区北4条西6丁目3-3)
入場無料