2015年6月29日月曜日

7月は書画工芸展~①書の巻

こんにちは。i-BOXです。



ついに始動!和の心・書画工芸展

来月28日より、北海道教育大学アーツ&スポーツ文化施設HUGでは、「書画工芸展」を開催いたします。現在、本校の美術文化専攻の書画・工芸コースには「書表現・書教育」「書理論」「日本画」「木材工芸」「金属工芸」「染織」の6つの研究室があり、それぞれから出品されます。そこで、7月の毎週月曜日は「書画工芸展特集」を行い、各分野の出品者にいろいろと伺っていきますよ!



今日はちょっとフライング。「書の巻」と題し、書表現・書教育研究室3年の山田澄絵さんにお話を伺います!実習室に入ると、懐かしい墨の香りが…と思ったら、なんと全自動墨すり機が稼働中(便利!)。次の授業の準備をしているところにお邪魔しました。






山田さんに伺いました!「書」って実際どんなもの?


――「書」って、普段はどんな勉強をしているんですか?

「書の理論を学びつつ、制作を行っています。制作は「臨書」と「創作」がメインですね。「臨書」はお手本を見ながら書きますが、「創作」は自分の好きな言葉などを書きます。2コマ目から4コマ目まで通して書を描いていることもありますよ。3年生で書道の教員免許を取る人は、今は教職の勉強が忙しい時です。あとは漢文の勉強とか、集中講義ではかな文字を習ったりもしますね。」
――普段使っているという臨書の教科書を見てもらうと、漢文がぎっしり。漢字じゃない記号的なものもありました…さて、「書」の魅力を教えてください。

「個人的には、白い紙の上に、対称的な黒の墨で書く、白と黒のモノクロの世界の面白さです。あとは、紙一枚に対しては1回きりしか書けないところ。紙があれば書きなおしは何回もできるけど、同じ作品は二度とできないですから。」
――書の作品を鑑賞する上で、ポイントなどがあれば教えてください。

「作品を見て、動きや流れを見てほしいですね。 あとは、淡墨・濃墨のような墨の濃さの違いや、潤筆・乾筆(かすれ)のような違いや、にじみ。余白のとりかたも人それぞれで面白いと思います。読めない字が多く、意味が分かりづらいので作品が万人に受けるとは思っていません。ですが、自分の中でひとつでも好きな作品を見つけてほしいです!」



実際に一枚書いていただいたところ、全身を使って書く姿には、気迫がありました。山田さんは創作で淡墨(たんぼく:色の淡い墨)を使った作品を出品予定とのことです。
書画工芸展、他にはどんな作品が並ぶのでしょうか?次回は7月6日(月)更新予定です。どうぞお楽しみに!

「書画工芸展」 概要(※終了しました)


日 時:2015年7月29日(水)~8月9日(日)12:00~20:00
場 所:北海道教育大学アーツ&スポーツ文化複合施設HUG
入場料:無料