2024年6月18日火曜日

考えるピアノ~『器楽Ⅴ(ピアノ)』

こんにちは。i-BOXです。

本日は音楽文化専攻の授業「器楽Ⅴ(ピアノ)」の話題をご紹介します。
本授業のメインはピアノ。コンチェルトの伴奏付きで、自分の表現をしながら演奏をすることが最終目標となる授業です。取材にお伺いした日は野呂佳生先生のレッスン日。レッスンを受けていたのは鍵盤楽器専攻の小出みなみさん(3年)。全15回のレッスンで、今日が8回目の授業です。


気になるレッスンの内容は?

――1年生の時から野呂先生の指導を受けているという小出さん。指導も3年目に入り、変化を感じていると伺いました。
「大学に入る前は具体的に「もっと強く」「だんだん強く」といった、直接的な指導を受けていましたが、野呂先生からは曲に合った弾き方、根本的な弾き方、時代別の弾き方を教わっています。今は、ヒントだけもらって自分で考えられるようになるための指導を受けていますね。「自分がどうしたいか」を考えて弾けるようになってきました。

――曲について、どう弾くかを自分で考えているんですね!
「大学に入る前は、自分でどう弾きたいかなんて考えることは出来ませんでした。野呂先生に教わるようになってからは、曲について自分で考えざるを得ない状況になりました。先生がこう言っているから、こう演奏する、というものじゃないと気づかされましたね。野呂先生には感謝しています。
今は良い意味で言えば自由、悪く言えば怖いです。全部自分で考えて弾くから、これでいいのかと常に不安ではあります。私の思っていることはあっているのか、自由な分怖さは倍増しています。」



野呂先生は、「基本的には時代順に、3年生までに全部の時代を終えられるように全ての時代を教えています。学年が上がればどんどん教えることが減っていきます。みんな自分で考えられるようになるので。」と仰っていました。

現在はドヴォルザークの「ピアノコンチェルト第3楽章」を譜読み中という小出さん。譜読みとは、楽譜を読み、ピアノを弾く前の段階で、自分がこうやって弾きたいという意思をもつこと。まさに野呂先生の教えを実践している真っ最中です。

授業は残り7回。最後に行う実技試験に向けて、小出さんは譜読み・練習を続けて行くそうです。自分が思うドヴォルザーク「ピアノコンチェルト第3楽章」を惹くことができるよう頑張ってほしいですね!